トップメッセージ

 株主の皆様には平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申しあげます。
 第73期は、中期3ヶ年経営計画「NEXT100」の最終年度であるのと同時に、当社が創業100周年を迎える節目の年でもありました。
 当社ではこの3年間、設備産業分野に強みを持つイタリアのZENIT社への出資、特殊鋼事業の譲り受けと鋳造工場の操業開始、京都工場の新棟建設など、国内外を問わず積極的な投資を行い、次の100年企業への礎となる事業基盤の強化を進めてまいりました。
 業績につきましては、世界的なインフレによる物流コストや原材料コストの上昇、為替変動等により予断を許さない事業環境がこの3年間継続して見られましたが、そのような中でも、海外での販売に積極的に取り組み、円安による収益の上振れもあって、当初設定した目標を超えるプラス成長を達成することができました。
 そして第74期、2030年に当社の目指す姿として、事業活動を通じて持続的な社会と企業価値向上の実現を目指すことを掲げました。その第一歩として、新たな中期3ヶ年経営計画「 Transformation 2027 」をスタートさせました。
 新・中期3ヶ年経営計画では、前中期3ヶ年経営計画「NEXT100」で強化した事業基盤を"シンカ"("深化" , "新化", "進化")させ、より強固な企業へと変革することをテーマとし、施策を進めてまいります。
 世界情勢の不透明な状況は今後も一定期間継続するものと予想されますが、当社グループ製品が社会インフラに対して必要不可欠なものであるという責任を十分に踏まえた上で、万全な体制で製品を供給し続けることができるよう努めてまいります。
 株主の皆様におかれましては、今後とも格別のご支援ご鞭撻を賜りますようお願い申しあげます。

2024年6月

代表取締役社長 辻本 治